BOOK紹介 2010年02月
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『負けん気』
文芸社 立浪和義・著
2010/02/27
「ドラフト会議で、立浪君を引き当てることができなかったのは、私の不徳のせいです。普段の行いが足りなかった。立浪君には大変申し訳なく思っています」(杉浦監督からの手紙の一部)(中略)杉浦監督ほどの偉大な野球人が、「自分の不徳のために」だなんて、そこまで謙虚に思われる姿勢に頭が下がった
「厳しくて当たり前」という環境でプロ野球生活をスタートしたからこそ、その後もずっと長くやっていけたのだと思う
いま思えば、星野監督は確かに厳しかったが、怒鳴った後に褒める、そのさじ加減がすごく上手かった。星野さんに褒めてもらえる。あれだけ怒ってばっかりの人に逆に褒められたら、うれしかった
(この人のためにがんばらんとあかん)
慣れは重要だ。自分が高いレベルの戦いに放り出されたら、そこでなんとか食らいつこうとする。私は、最初から高いレベルの一軍で勝負させてもらって、鍛えられた
「悔しさをかみしめろ。失敗をしっかり反省して、それから切り替えるんだ」人間は楽な方法を選ぶ場合がある。苦しみをごまかすことを覚え、負ける悔しさから目をそむけるのである。だが、悔しさに慣れる選手は一流になれない。悔しさを真っ直ぐ見すえ、悔しさ
をバネにできる選手が一流なのだ
プロ1年目、私は毎日厳しい戦いの場で全力を尽くすだけの体力が備わっていなかった
私は、他人を羨む人生を送りたくない。人を羨ましいと思うより、羨ましがられる人になる
◆PL学園の教え
「目上の人の不足を思わない」
「人に意地を張ったり、強情を張ったりするような心を出さない」
自分の好きなことをして、お金をもらって、しかもたくさんのファンの方々に応援してもらえる。こんなに幸せな仕事に自分は就いている。弱音を吐いたら罰が当たる
たくさんの年棒をもらうと、人間が変わる選手が少なくない。周りの人を粗末にしたり、心配りをないがしろにしたりする選手もいる
自分がいかに「できる」と思っても、客観的な評価は違うのだ。もし実力が同じなら、若い選手にチャンスを与えようと考えるのは、野球界ではよくあることだ。自分だけは特別だという考えはもはや通用しない。ついに私もそういう年齢、そういう状況に差しかかったのだ
状況が悪いときに、どれだけ我慢するか。投げやりにならず、いつもどおりにがんばれるかで人間の器を問われる
“あいつさえケガをしてくれたら、オレが出て活躍できるのに”それぐらい思っていないとやっていけない世界でもある。誰かが出たら、誰かが出られないのがプロ野球の日常だ
『通帳は4つに分けなさい』
経済界 亀田潤一郎・著
2010/02/26
「キャッシュ・イズ・キング(現金こそ王様)」
会社にお金を残すためには、「回収はできるだけ早く、支払いはできるだけ遅く」するのが鉄則
お金を使う節税をするくらいであれば、税金を納めたほうが手元にお金が残る
お金は、収入から「貯蔵→支出」という過程を経て、会社の外部に流出した後、支出を上回るより大きな「収入」を得ることによって一巡する
◆資金繰りの良い会社にする「シ・メ・テ」の法則
1.「シ」シンプル─お金の流れを単純にする
2.「メ」明瞭───お金の流れを明瞭にする
3.「テ」定型化──お金の流れを定期的かつ定型化する
預金通帳上、お金に色がついていればいるほど(原因が明瞭なほど)、その会社の資金繰りは明瞭であると判断
手ガネによる取引は避け、できうるかぎりお金の流れは預金口座をとおして行なうようにする
◆4つの預金口座を設ける
1.会社の売上収入を専用に預け入れる「売上収入口座」
2.運転資金の支払いを担う「運転資金口座」
3.突発的な支出や納税に備える「納税緊急口座」
4.将来の投資に備える「将来投資口座」
◆「1・3(イチ・サン)フォーメーション」
“4つ”の預金口座を、収入口座1つに対し、3つの支出口座で構成
◆運転資金口座
・仕入代金 ・買掛金の支払 ・経費
運転資金口座振替後の売上収入口座残高(現金利益)に対して、50%相当額を毎月「納税緊急口座」に資金シフト
納税緊急口座への振替後の残高は、将来投資口座に振り替えます
運転資金口座への資金シフトは、支払い日が集中する5日前までに終えておく
◆「運転資金口座に振り替えるお金が足りない!」ときの対処法
1.売上収入口座の全額を運転資金口座に資金シフト
2.運転資金口座で足りない金額を「納税緊急口座」から資金シフト
3.2で対応できない場合は「将来投資口座」から資金シフト
月次ベースで資金繰りが赤字になった場合は、運転資金口座の支払い内容について、その金額が妥当であるかどうかをすべてチェック
◆ドンブリ勘定でもお金を残す社長の「5つの極意」
1.キャッシュレス経営を徹底せよ
2.欲しいモノには糸目はつけるな
3.ウマい話は人にくれてやれ
『9割受かる勉強法』
ダイヤモンド社 松原一樹・著
2010/02/25
結局、「才能」なんて存在しなくて、「本気でやり続けることができるかどうかだけ」だった
「コンカレントワーキング」とは、「並行作業」の意味です。「ひとつのことを長時間やり続けるよりも、いくつかの作業を同時並行して進めたほうが効率的である」ことがわかってきています
リラックスしながら取り組める「暗記系」と、考え抜く「思考系」を交互に繰り返すことで、メンタルが常に「新鮮な状態」になります
「勉強大名」とは、1時間=1万石に見立て、勉強時間の累計を公表するインターネットサイトです。ゲーム感覚で勉強時間を「見える化」できます
「途中でやめるとすっきりしない」という気持ちもわかりますが、むしろその「すっきりしない気持ち」を残しておいたほうが、翌日の勉強に入りやすくなります
「慎重性が高い人」は、学習を早めに進める。「慎重性が低い人」は、しっかり理解する
「行動力」が高い人は、「人に聞く」ほうが効率的。「行動力」が低い人は、「自分を追い込む」ほうが効率的
受験は「常に結果から考える」ということです。「最終的に求められるもの」(大学受験であれば、志望校の傾向、配点、科目特性など)を知ることは、まさに「結果思考」です
「2割の基礎力」を制することが、「未知の8割」を制する
知識を確実に定着させるため、「2カ月間に4回」よりも多い、「2カ月間に5回の復習」を提案
英単語の基礎力があるなら→『単語王2202』(オー・メソッド出版)
基礎力が不足しているなら→『ユメタン0中学終了』(桐原書店)
「中学レベル」に戻る勇気が成績を上げる
【読み飛ばしテクニック1】「ディスコマーカーに着目する」
たとえば「therefore(その結果~)」という単語があれば、「その次は結論がくる」とか、「for example(たとえば)」という単語がきたら「次は具体例がくる」ことがわかります。このような「ディスコマーカー(話の筋道を示す言葉)」に着目することで、文章の流れを早くつかむことが可能です
第2志望、第3志望は、第1志望の勉強が生かせる大学を選ぶ
「点数戦略」とは、「何を捨てるか」を考えること
『たった3秒のパソコン仕事術』
三笠書房 中山真敬・著
2010/02/24
◆マウスを使わずに「右クリックする」即効ワザ
右下の「Ctrl」キーの左にあるキーを押すだけ。このキーに描かれている箇条書きの絵柄、これは右クリックしたときに表れるメニューのこと。何のためのキーか、知らない人が意外に多い
表示された変換候補一覧の中に、使いたい漢字がなければ、「Pagedown」キー。すると、変換候補一覧がまるごと次の一覧に切り替わる
変換候補の中に使いたい漢字が見つからず、紛らわしい漢字が多そうなら、「Tab」キー。これで、大きな変換候補一覧に切り替わる
◆単調な「住所入力」「宛名入力」を最短で終えるワザ
まず、画面右下にある文字入力用のツールバーをクリックして、「プロパティ」画面を開く。そして、郵便番号辞書のチェックボックスにチェック──これで、準備はすべて完了だ。後は、住所の代わりに郵便番号を入力して「スペース」キー。たったこれだけで、郵便番号が住所に変換される
日本語入力モードのまま、半角のスペースを入力できる「うまいやり方」を紹介しよう。その「うまいやり方」とは、「Shift」キー+「スペース」キー。「スペース」だけなら全角の空白だが、「Shift」を押しながら「スペース」を押すと、半角の空白、つまり「少しだけ空白」を、即、入力できる
文字の大きさを変える「もっとうまいやり方」をご紹介したい。
それは、「Ctrl」キー+「Shift」キー+「>(<)」キー。文字は、「>」キーを押すたびに一回り大きくなる。逆に、「<」キーを押すたび、一回り小さくなる
「Ctrl」キー+「;」で「その日の日付」、「Ctrl」キー+「:」で「現在の時刻」を、サッとセルに入力することができる
ウィンドウズの「電源を切る」を、素速くしかも正確に選ぶワザだ。
そのワザとは、「ウインドウズ」キー→「U」→「U」
ウィンドウズ7では、ウィンドウの大きさを素速く変更できる新たなワザが用意された。新たなワザとは、「ウィンドウズ」キー+「↑(↓)」キーだ
メールを1回で完全に削除できるワザがある。「Shift」キー+「Delete」キーだ
誤って閉じてしまったタブを復活させるワザがあるのだ。そのワザとは、「Ctrl」キー+「Shift」キー+「T」
◆記号や単位をサッと入力するワザ
「きごう」と入力し、「F5」キーを押すというもの。すると、画面には、様々な記号や単位がズラリと並んだ一覧表が表示される
『ピクト図解』
ダイヤモンド社 板橋悟・著
2010/02/23
優秀なサッカー選手は、目の前のボールの動きだけでなく、ピッチ全体を見ながら動くことができる。これはビジネスにおいても同様で、できるビジネスパーソンや経営者は、つねにビジネス全体を見通す視点──すなわち、テレビカメラ的な視点──を持っている
「何を売っているか」と同じくらいに、「どうやって儲けているのか」が成功の鍵を握っている
<広告+通販>
『赤すぐ』は、中身を知らずに表紙を見ると、赤ちゃん向けのファッション誌のように見えるかもしれません。しかし中を覗いてみれば、通信販売がメインの雑誌であることはすぐにわかります
『週刊少年マガジン』は“テストマーケティングの場”
1999年度のユニクロの全販売点数(約2億着)のうち、フリースの販売点数は約850万枚、つまり全体の5%にすぎなかった
格安でほかにはないカラーバリエーションをそろえたフリースという商品をフックに客を集め、利益率の高い定番商品を合わせて買ってもらう
◆『ドラクエ9』のビジネスモデルのポイント
注目したいのは、ニンテンドーDSの無線機能を活用した「追加クエスト」の配信です。「クエスト」とはゲーム内の登場キャラクターから依頼される「お題」のことで、解決することでアイテムがもらえたり新たなストーリーが展開したりするもの
ビジネスで重要なのは、「誰が(Who)」「誰に(Whom)」「何を(What)」「いくらで(How much)」売って儲けているのかということ。ピクト図解は、実はこのビジネス3W1Hを1枚の図にまとめる手法であるともいえます
ビジネスモデルを考えたり改良していく際には、既存のビジネスモデルを数多く知っていることが武器になります
二次利用モデルはコンテンツビジネスに多く見られますが、「償却ずみのものや開発ずみのもので、もう一度商品化できるものはないか」という視点は業界を問わず有効
すぐれた収益モデルとは、定性的・直感的には「入ってくる矢印(インカムライン)の数が多いもの」「インカムラインの中に収益の柱となりうる矢印を含むもの」
ターゲットを変えてみると、インカムラインを新しく増やす手段を見つけられることがよくあります
めざすゴールによって、選ぶべきビジネスモデルは変わる
『あの社長の羽振りがいいのにはワケがある』
すばる舎リンケージ 見田村元宣・著
2010/02/22
同じ市場、同じ規模、同じビジネスモデルでもA社はうまくいっているけれど、B社はうまくいっていないということが普通に起こる
私は子供のころから「情を忘れるような冷たい人間になってはいけない。しかし、情に流されていいことはひとつもない。だから、お前は絶対に情に流されてはいけないよ」と教えられて育ちました
会社にとって一番得なのは、1年の間で最も儲かる月を期首にしてしまうことです。なぜなら、期首に上がった利益を最大限有効活用できるからです
◆最も儲かる月を期首にするメリット
・期首で上がった利益は節税にかける時間がある
・税引前の利益を設備投資や広告宣伝費などに使える
・儲かったお金で固定資産を買った場合、減価償却費をまるまる1年分計上できる
・予想より利益が少なかった場合、1年間かけて経費削減等をし、黒字化対策ができる
「売掛金」と「在庫」を一刻も早く現金化しよう
売掛金を小さくする方法は、ひとつが確実に回収し未収をなくすことです。新規の会社との取引きであれば、取引前に営業保証金をもらうこともひとつの手段でしょう。そうすれば、回収できない場合、その営業保証金と相殺することができるからです
回収までのサイトをできるだけ短く設定すること
変動費中心型ビジネスは、固定費中心型と比べると、比較的安定した経営を行うことができます
変動費を減らすには、小売業だと、現金による大量仕入れ、支払手形などの決済方法を現金決済に変更することによる値引き交渉、仕入先の見直しで仕入単価を下げることなどが考えられます。製造業だと、製造工程の変更、物流コストの見直しなどが考えられます
消費者にとっては一見同じに見える「5個買うと1個はタダ」と「全品20%引き」ですが、実は前者のほうが利益率も高く、利益額も大きくなる可能性が高くなります
固定費中心型ビジネスの場合、値下げしたことが大きく販売個数の増加に結びつくならば、利益は一気に増える可能性がある
効率よく稼げるのは「回転率」のいい商品
前受金をもらえば「資金ショート」は防げる
資本金が1億円以下であれば、交際費は一定額までは経費になりますが、資本金が1億円を超えている場合、交際費は1円も経費になりません
『早大院生と考えた文章がうまくなる13の秘訣』
幻冬舎 近藤勝重・著
2010/02/21
書くということは主観的な作業でありながら、書かれた文章は他者に客観的に理解されなければなりません
有名な俳人、金子兜太さんが俳句の入門書に「感情は象徴的な物に託せば、句に深みも出る」と物をとおした描写をすすめています
小さな不幸の先に共感を用意しよう
文章も演技同様、過ぎたるは及ばざるがごとし
むしろ抑制の効いた文章のほうがよく届く
(城山三郎)氏はつねづね「心情吐露や説明はいらない。描写が大切だ」とおっしゃっていた作家です
「これができたらノーベル賞に近い」と井上ひさしさんがおっしゃる文章、すなわち「自分にしか書けないことを、誰が読んでもわかるように書くこと」を目指そう
子供のころの思いを書いているはずなのに、表現の多くが現在のI君の言葉になっている箇所があります
言葉は、伝わってくる感じ、つまり語感に多くの人が納得すると一般化するもの
情景をしてその心を語らしめよ
書きたいそのことをどう思うかより、そのことを五感がどう受けとめていたかを探ってみる。五感の反応を思い出すことに努めるわけです
見方がユニークで、こういうことは誰も言っていない、書いていないとなると、採点する側も三重丸をつけたくなる
現在─過去─未来の内容が備わってこそ、まとまった情報たり得る
ニュースの現場にいない読者をその場にどれだけ案内できるか。記事によっては当事者の姿や表情も端的に伝えるべきです
比喩というのはごく簡単に言ってしまえば、「他者への付託を通して行われるイメージの共有化」
手あかのついた擬音より、音を想像させたほうが伝わる
気恥ずかしくてさらけ出せない「自分自身」を勇気を持って書いてみよう
間引けば一本一本の花がより鮮やかに見える
事実の取捨選択によって発信される情報はまるで異なる可能性がある
文章は描写文と説明文、そして会話文と地の文がそれぞれの役割をいかんなく発揮し、たがいに補いあえれば、その表現力は映像より勝るのではないか
『そうか、君は課長になったのか。』
WAVE出版 佐々木常夫・著
2010/02/20
部下を動かすのはスキルではない。部下の心を動かす、君の高い「志」だ
一緒に働いた仲間との「絆」をもつことができれば、それは幸せな仕事人生
ひとりの父親は百人の教師に勝る
プレイイング・マネジャーにはなるな
◆課長に要求されている仕事
・方針策定
・部下の監督と成長
・コミュニケーション業務
・政治力
「時間厳守」を君が身をもって示し、部下に対しても厳しく指導し続ければ、それは課の文化として定着していく
“事実”とされるものについても、さまざまな角度から冷静に検証しなければなりません。“事実”をゆすってみると、たいていの場合「事実」でないことがわかるものです。だから、前任課長の話を「事実」と考えてはいけないのです
できれば、課の中で一番若い人から順番に話を聞いた方がよいでしょう。若い人はキャリアが短い分わりあい無防備ですから、あまり慎重にならず好きなことを話してくれるからです
人というものは、自分の抱えている問題を平然と受け止めて、当たり前のように処する人に共感するもの
冷静に部下の評価を行ったうえで、いざ人事調査票に記入したり、上司や人事部あるいは周囲の人に対応するときには、その評価より少し甘い評価をしてあげたほうがいい(中略)ただし、その甘くつけた点数分については、君の指導によって必ず部下を成長させなければなりません
人事評価では、その人を「A」と評価するか「B」と評価するかなどということよりも大事なことがあります。それは、君がひとりの人間として、部下の仕事を認めてあげることです
精一杯指導してもどうしようもない人材については、速やかに他部署への異動を画策すべきです。会社のなかには、それほどの人材でなくても務まる職場があるものですし、人手不足で猫の手も借りたい職場もあるでしょう。厳しいようですが、そういう人は切って捨てるしかありません。会社は人助けの組織ではなく、あくまで戦闘集団なのです
かつて中坊公平さんは、「正面の理、側面の情、背面の恐怖」とおっしゃいました
他人の悪口には気を付けなければなりません。本人の前では何も言わず、本人のいないところでその人の欠点をあげつらったり、侮辱するようなことを言ったりするのは避けるべきです。誰かに話したことは、まわりまわって本人の耳に届き、その人を敵に回すことになるからです。そして、いざ君が何かをやろうとしたときに、必ず足を引っ張ることになります
『組織行動のマネジメント』ダイヤモンド社
スティーブン・P・ロビンス・著
2010/02/19
次の三つの行動が従業員の業績を決定づける重要なものであることが証明されてきた(訳注:これはアメリカにおいての証明である)。生産性、常習的欠勤、転職率である
職務満足感につながる重要な要素となるのは、精神的にやりがいのある仕事、公平な報酬、支援的な作業条件、同僚の支え、であることがこれまでにわかっている
取引のスキルを要する仕事(たとえば労働者との交渉)や勝利を得ることに実質的な報酬が伴う場合(委託販売)など、マキャベリズム的な傾向の強い人は成果を上げやすい
自尊感情の低い人は高い人に比べ、外部の影響を受けやすい。また低い人は、他人からプラスの評価を受けることに依存しているため、結果として高い人に比べ、他人から許可を得ようとする傾向が強く、自分が尊敬する人の信念や行動に従いやすい
リスク志向性が高い人は、株式の仲買人として成功する可能性が高い。このタイプの仕事は速やかな決断が必要だからである。一方、こういうパーソナリティは監査などの仕事をする会計士としては障害となるかもしれない。このような職種にはリスク志向性の低い人のほうが適している
タイプAは迅速な行動をとり、質よりも量を重視する。マネジャーにおけるタイプAは、競争心の表れとして長時間労働をいとわず、意思決定を早急に行うため、まずい決断を下すことが少なくない。また、タイプAは創造性に乏しいことが多い
ねたみは敵意や「裏切り」、また他人の成功を捻じ曲げる、自分自身の業績を実際より良く見せようとする、といった形の政治的行動と結びつくことがわかっている
◆仕事における有意義感に影響する「職業特性モデル」
1.技能多様性 2.タスク完結性 3.タスク重要性 4.自律性 5.フィードバック
◆創造性の三つの構成要素モデル
1.専門能力 2.創造的思考能力 3.内発的タスクモチベーション
凝集性は高くても業績規範が低ければ、生産性は低くなる
高業績チームは、集団の一員として働くことを好むメンバーで構成されていることが多い
◆リーダーの力の源泉
・公式の力:強制力 報酬力 正当権力 情報力
・個人的な力:専門力 同一化による力 カリスマ性
◆組織文化の本質を形成する7つの主要特性
1.革新およびリスク性向 2.細部に対する注意 3.結果志向 4.従業員重視 5.チーム重視 6.積極的な態度 7.安定性
『プライスレス 必ず得する行動経済学の法則』
青土社 ウィリアム・パウンドストーン・著
2010/02/18
価格コンサルタントは、あることを学習している。消費者が言うこととすることは一致していないのだ。たいていの場合、値段の記憶の寿命は短く、箱や容器の記憶となると、もっと短い
人は違いには敏感だが、絶対的な値にはそれほど敏感ではない
途方もなく高い値のアンカーを与えられた人は、低い値のアンカーを与えられた人よりも、高い数値を推測した
八〇グラムのおもりを何度も持ち上げると、その特定の重さの程度に順応してくる。そこで一四〇グラムのおもりを持ち上げると重く感じる。八〇グラムのおもりの効果を複数にしたものは、ひとつだけの場合より、アンカーの効果が強いのだ
売り手からすれば、価格とは、すでに自分が持っているものを手許に置いておきたいとする欲求の尺度となる
おもりを一・六倍にするだけで、重さの知覚は二倍になる。電流を一・二倍にするだけで、ショックの感覚は二倍になる。お金の場合、感激を二倍にするのに必要な金額は、必ず二倍を超える
意思決定をする際には、ヒューリスティックスを使う、つまり思考の近道をして、素早く直感的な選択をするのだ
絶対に一〇〇パーセント確かなことと、九九パーセントしか確かでないこととは、主観的には大きく違うことが多い
市場価格が決まっていない場合、一般的に、売る場合の価格は、買う場合の価格の二倍は高い
「r」で始まる単語(「road」のような)と、「r」が三番めにくる単語(「car」のような)と、どちらが多いだろう。ほとんどの人が、「r」で始まる単語の方が多いと答える。「r」で始まる単語を挙げるのは簡単で、「r」が三番めにくる単語を思いつく方が難しくて時間がかかる。これは「思いつきやすさ」によるヒューリスティックス
損をしたことに気持ちの整理がついていない人は、ふだんなら受け入れがたい賭けを受け入れる可能性が高くなる
五ドルの節約は、一五ドルの買い物では大きいものとみなされるが、一二五ドルの買い物ではそうでない
この格安ビールを好んだ学生はひとりもいなかった。しかし、このビールは、学生たちの選択に影響を及ぼした。もとからある安価なビールを選んだ割合が、三三パーセントから四七パーセントへと増えたのだ。格安ビールがあるおかげで、安めのビールを選ぶことが正当化されたのだ
消費者は、たとえ実際には高くても均一料金が好きだ
二ドルの提案が同時に出ていた場合には三ドルを喜んで受け入れるような人たちでも、たったひとつの提案の場合には、それと同じ三ドルを拒否しただろう
『ずるい!?なぜ欧米人は平気でルールを変えるのか』
ディスカヴァー・トゥエンティワン 青木高夫・著
2010/02/17
ルールは石に刻まれたものじゃなくて、スタンダードみたいなもの。
守るだけじゃ強くはなれない
◆ルールについて日本人が取るべき3つの行動
1.ルールの意味と目的を理解しておく
2.ルールが実状に合わなくなったら変更を提案する
3.ルールが必要なら、ルール作りを率先して行う
ルール変更は欧米の常套手段
欧米人にとってルールとはあくまでも“決めごと”(中略)ルールといえども、彼らにすれば“勝つための一手段”であり、ルールを自分に有利に変えたところで決して「ずるい」ということにはなりません
自分のプリンシプルに合うものは賞賛するが、合わないものは批判するという態度では、逆に相手から非難を受けることにもなりかねない
ハーレーダビッドソンは、1982年に救済措置を申請しました。国際貿易委員会(ITC)は、この申請が通商法201条の適用にかなうかどうかの審査を開始します。同委員会は、当時の米国の二輪車製造業が、雇用も含め75%をハーレーダビッドソン社に支えられており、同社の衰退はそのまま米国の一産業と衰退につながると判断。翌年、この申請を認め、特例措置として4.4%だった大型二輪車の輸入関税を45%引き上げて49.4%とし、その後、1年ごとに増加分を減らし、5年目に元の4.4%に戻すという措置を政府に提案しました
・欧米列強にとっては、ルール作りも闘いに含まれている
・私たち日本人はそうした闘い方をずるいと考える
・当座は、ルールを作った側が闘いを有利に展開できる
1チームが勝ちを独走しては面白みがなくなってビジネスとして成り立たなくなる
喧嘩をしすぎて全体を壊してしまってはどうにもならない
すっかり立ち直ったハーレーダビッドソンは、関税の引き上げ措置が適用される期限を残した1987年、救済措置の返上を政府に伝えます
長い目で見ればルールを変更することが本当の勝ちにつながるとは限らないのです。本当に強くなりたければ、ルールを変更して防波堤を作ること以上に、市場の荒波に自分の持つ技術やビジョンの力で挑んでいく姿勢も必要
CVCCエンジンを搭載したシビックは、低公害・低燃費車として日米で大ヒットし、ホンダに自動車メーカーとしての礎を築かせます。つまり、マスキー法という、実現は非常に難しいとされた制約が、ホンダという企業の成長の糧となった
ここはルールを作りたい、あるいは、今のルールではダメだと考えたら、財界団体や業界団体の関連委員会に参加してみる
『論点思考』
東洋経済新報社 内田和成・著
2010/02/16
仕事で大事なことは問題を解決することであるのはいうまでもないが、それは正しい問題を解いている場合にかぎるという前提がつく
「経営における最も重大なあやまちは、間違った答えを出すことではなく、間違った問いに答えることだ」(ピーター・ドラッカー)
「どんな広告をうてばコンビニに商品を置いてもらえるか」は論点ではなく、「広告がなくてもコンビニに置いてもらうためにはどうしたらいいか」あるいは「いかに商品の差別化が図れるか」が論点
このメーカーでは、紙の見た目ではなく、コピー機で使われたときに紙が詰まらないような紙を開発した。結果として大変な評判になり、価格競争を免れることができたという。このメーカーは顧客の真の論点が安い紙を買うことではなく、事務の効率を上げることにあると気づいたから、こうした解決策を提示することができた
ジュリアーニは「いきなり凶悪犯罪を減らすことはできないし、それより小さな犯罪を徹底的に取り締まったほうが簡単だし、結果として街が安全になる」ということに気づき、それを解決すべき課題、すなわち論点として設定した
◆論点思考の4つのステップ
1.論点候補を拾いだす
2.論点を絞り込む
3.論点を確定する
4.全体像で確認する
企業経営の場合、学術的研究とは違い、すべての論点に対応すべきではない。焦点を絞らないと、効果のある解決策をつくり、実行するのはむずかしい
業績のよい会社はどこも、突出した部分をもっている。一般的には問題といわれるものを抱え、荒削りに見えても、突出した長所によって欠点をカバーし、業績を上げていることが多い
問題解決を図ろうとするときは、えてして、誰の論点を解いているのかを忘れてしまう。これは要注意だ
同一人物であっても論点は時とともに変わる。それは企業のトップにとって環境が変われば解決すべき問題が変わるのはもちろんのこと、ステージが進化することで解決すべき問題、すなわち論点が変わっていくことも多い
私がよくやっているのは、経営者が問題意識をあまりもっていない分野に注目する方法である。例えば、経営者が「営業に問題がある」といっているときに、商品開発や生産に目を向ける。というのも、経営者が関心をもっている分野は、企業の中でも比較的しっかりマネジメントされているのに対し、経営者があまり関心をもっていない分野に大問題が潜んでいたり、改善の宝の山があったりすることが多いからである
◆問題を検討する際の3つのポイント
1.解決できるか、できないか
2.解決できるとして実行可能(容易)か
3.解決したらどれだけの効果があるか
発言の真意、意図、バックグラウンドを考える
視野・視座・視点の三要素で論点思考を高める
『伝える本。』
ダイヤモンド社 山本高史・著
2010/02/15
「プロには技術が必要である」というのと、「技術が必要なのはプロ(にだけ)」というのは話が違う
ぼくは「言葉の技術」について書く。自分の意思を言葉で伝え、その言葉を受け取った人を楽しませたり、気分よくしたり、元気づけたり、やる気にさせたり、嫌な思いをさせなかったり、自分に好意を持たせたり、チームが一致団結できたり、不用意に第三者を傷つけなかったり、他人を思いやったりしながら、自分の望む方向へ自分の言葉の受け手を動かすための技術である
言葉の通じないヤツに対して、使える言葉はない
言葉が「伝わる」ためにまず求められるのは、「送り手、受け手の両者が共に言葉を知っている=言葉の意味を共有していること」である
言葉の乱れも、長期的に見れば言葉の活力である
言葉は「約束」だ。約束だから正確にしなければならず、破ると嘘つきと呼ばれる(はず)
彼らには「言葉の約束」は曖昧なほうがいいらしい。(曖昧な約束じゃ、受け手を自分の望む方向に正確に動かすことなんかできないのに)
昔から「ちゃんと」や「きちんと」を多用する人物を、あまり信用するべきではないと思っていた。広告の講義ではこれらの言葉を使わないようにと教えてきたし、自分の仕事においては禁句である
広告では「いちばんの」、「最高の」、「NO.1」のような最上級表現と呼ばれるものを使う場合には、必ずその「NO.1」を名乗るだけの事実を併記しなければならない
炙り寿司が名物の鮨屋のHPに、こんな文章があった。重箱の隅をつつくようで気が引けるが。『…豊富な経験に裏打ちされた匠が創り出す無限の技と旬の味覚…』この文章はこの店の味をむしろ保証しないのだと思う。ただ店主はこれを書いたコピーライターをクビにしたほうがよい
言葉は繰り返される頻度や流通量が増えると、情報性が薄まる傾向がある
正しさは、対立概念としての誤や偽に対していつも傷つきやすく、折れやすく、負けやすい
受け手は決して送り手に寛容ではない
ぼくは広告という作業を通して、人は自分の聞きたいことしか聞かないことに気がついた
「汚れが落ちる」はベネフィットなのだ。汚れが落ちることに満足している状況ならば、「汚れが落ちる」はベネフィットじゃないのだ
自分の「尺度」では、受け手の喜びの大きさも、悲しみの深さも、測ることはできない
ある言葉の入口を開けたとたん、ある言葉を思い浮かべたとたん、聞いたり見たりしたとたん、脳は関連キーワードを検索するように動きだす。そして脳の中に豊かで多彩なイメージを結び始める。ぼくはその「言葉の奥行き」までが、言葉の意味なのだと思う
『世界一わかりやすい会計の授業』
中経出版 林總・著
2010/02/14
答えは「会計の外」にありました。つまり、それまで腑に落ちなかったのは、会計理論の後ろ側にある「ビジネス」を理解していなかったからでした。会計はビジネスの実態を映し出す鏡である
お金を預かる人には、その収支の顛末を関係者に説明する責任がある
最近は、上場企業は半年どころか3カ月に一度の報告が義務づけられています。報告の頻度が増せば増すほど、株主は経営者により早く成果を上げることを期待するようになります
本来、ビジネスサイクルと会計期間とは関係がありません
パソコン、家電製品、洋服などは製品化するまでに1年以上もかかるのに、製品が売れる期間はせいぜい3カ月です。つまり、努力と成果のタイミングが大きくずれてしまう
努力(費用)だけしても、結果(利益)が出るとは限りません
大切なのは、「手直し」「ミーティング」「掃除」「手待ち」などの「非付加価値活動」をなくすことです。そのためには、どれだけの時間、どれだけの費用を「非付加価値活動」に使っているかを可視化する必要があります
ブランド価値に限らず、日本の先端企業が持つ目に見えない企業価値、たとえば従業員の能力、会社が保有する知的財産、世間での評判、立地条件などは貸借対照表には計上されません
世界中のどこでも通用する決算書にすれば、手間もかからず、資金調達はずっと楽になります。こうした要求から統一的会計ルールである国際財務報告基準(IFRS)が生まれました
回収された現金と投入した現金との差が「儲け」です。現金は現金製造機を何度も循環することで増え続けます
「在庫+売掛金-買掛金」をできる限り小さくして、商売に必要な運転資金を少なくすることが肝心
営業CFから投資CFを差し引いた金額を「フリーキャッシュフロー(FCF)」といいます。これは商売で増やした現金から、投資に使った残りの現金のことで、「自由に使えるお金」という意味です。銀行に頼らないキャッシュフロー経営を目指すには、FCFがプラスであることが大原則
本当に必要な経営情報は、会社のあちらこちらに分散されていて、意識して情報を集めない限り、社長の手元までは上がってきません
高品質の製品は、高度に訓練された従業員によってつくり出されます。つまり、いつでも削減可能な非正規社員でもつくることができる製品は、高付加価値製品ではない
『未来思考 10年先を読む「統計力」』
朝日新聞出版 神永正博・著
2010/02/13
人口学の基礎理論の一つである人口転換論によれば、少子化に「突入する」ことになった最大の原因は、乳児死亡率の急激な低下
教育費が高いと、出生率は下がる傾向にある
夫の収入が上がれば、第一子の出生率が上がるが、第二子、三子の出生率には影響がない
月単位の平均受胎確率は、女性が20~30歳の間で20%を超えていますが(25歳前後でピーク)、その後20代後半から下降し始め、40歳で約10%、50歳でほぼ0%になります。現在、女性の平均初婚年齢は、だんだんと30歳に迫ってきています。もし30歳で第一子を妊娠したとすると、その後、平均受胎確率は下がり続けるので、第二子の妊娠はだんだんと困難になっていくことになります
(男性の)年収と婚姻率はおよそ比例関係にある
日本における母子家庭の相対的貧困率は、OECD諸国の中でもかなり高く、トルコに次いで2位というありさまです。日本では、結婚して出産してシングルになる、というのは、貧困への最短コース
◆ノーベル賞受賞の経済学者ヘックマンの論文
この研究では、2年にわたって、アフリカ系アメリカ人の恵まれない子どもたちに対して、午前中の学校での教育と、午後からの教師の家庭訪問を含む介入実験を行いました。その上で、同じような境遇にあった子どもたち同士を、40歳になった時点で比較しました。すると、介入実験を受けた子どもたちは、受けなかった子どもたちと比べて、高校卒業率、所得、持ち家率が高くなり、婚外子を持つ比率、生活保護受給率、逮捕される者の比率が低かった
大阪圏は1970年代半ばからずっと、転出超過です。名古屋圏が横ばい、東京圏はバブル崩壊後の一時期を除いて、転入超過となっています
2035年でみても、秋田県の高齢化率は全国一で、実に県民の41.0%が高齢者
人口の流れに最も大きな影響があるのは、「人口・資本の規模(第1主成分)」で、約44%もあることがわかりました。つまり、人の流れの約44%が、「その地域にどれだけヒトとカネが集まっているか」で説明できてしまう
ストロー効果とは、「地方が地元によかれと思って大都市との間に交通網(高速道路、鉄道、バス、橋など)を整備した結果、大都市に、仕事、消費、労働、高等教育などを吸い上げられてしまう現象」
09年第I期の雇用保蔵者数をみてみると、607万人(うち製造業369万人)に達します。この数字をもとにして計算すると、本当の失業者は、なんと約14.3%
『どんな相手ともラクに話せる話し方の裏ワザ』
青春出版社 三橋泰介・著
2010/02/12
最高気温を暗記しよう
初対面の人を見かけたら、「今日のパーティ、どなたとお知り合いなんですか?」と聞いて、人のつながりを見つけましょう
◆パーティで人脈を広げる4つの方法
1.主催者に「私と仲良くなれそうな人はいませんか?」と伝える
2.食べない
3.群れない
4.売り込まない
◆不意の沈黙に効く“4つのフレンドリー・クエスチョン”
1.「ライバル会社はどこですか?」
2.「今日、お仕事は何をされていたんですか?」
3.「休みの日はいつですか? 一番最近の休みは何を?」
4.「プロ野球とか好きですか?」
一般紙が“石油価格高騰”のニュースが1面だとしても、スポーツ新聞の社会面は“牛が高速道路を爆走”というニュースのほうが大きく扱われることがあります。つまり会話のネタには、スポーツ新聞の社会面のほうがちょうどいいやわらかさなのです
自分の住んでいた土地の名産品の第4位のものを知っておく
世の中、価値観が違った人が生きているからおもしろいんです。「おもしろい!」と口に出すことで、価値観の違った人と仲良くなれます
「教えてください」と素直に言える人は、ほぼ確実に出世しています
◆感情にランキングをつける
「昨日の部長の喜びようは、俺が入社して以来ベスト3に入るね」
「今朝、電車で見た女性は、今年のベスト10に入る可愛さだったよ」
テレビは簡単にいえば「100の情報を1にまとめるトーク」。ラジオは「1の情報を100にふくらませるトーク」
切れ味するどいというのには3つのポイントがあります。“独自性”“本質力”“お得感”です
「他人の不幸は蜜の味」ともいいます。そして“自分の失敗談”を語れる人というのは、精神的に強いと判断され、評価も上がります
情報量を少なくしてでも、相手に伝わる割合を増やす努力をするほうが効果的
普段使っている表現をいったん封印してみるというのは、ボキャブラリーを増やす方法として、非常に有効
『ウケる!トーク術』
リットーミュージック 田中イデア・著
2010/02/11
エピソードトークとは、「ある人物やある物事に関する興味深い話」のこと
人生の3分の2はコミュニケーションでできている! その中で、少しでも目立つために、印象に残るために、エピソードトークが大事
◆トークがウケない理由は、大きく次の4つ
1.自分の気持ちに原因がある
2.話の内容に原因がある
3.話の組み立てに原因がある
4.話の伝え方に原因がある
相手をトークで笑わせたいと思っているときに、「面白い話があった!」という出だしは、非常に危険
自分で「面白い」とか「ウケた」とか言っても、聞き手には何も伝わりません。そんなことよりも、自分が体験した出来事や状況を、聞き手に適切に伝えることだけを心がけてください
自分が笑ってしまっては、聞き手には上手く伝わりません
見たまま、体験したままを、バカ正直に伝える必要はない
ウソや作り話は、どうしても細かい部分にリアルさがないため、すぐにバレてしまいます
ウケるトークに自慢話や成功談は向いていません。むしろ失敗談の方が聞き手には喜ばれます
自分が伝えたいことの中でどれが重要でどれが不要かを整理できていないから、どんどん話が脇道に外れていってしまう
聞き手に話の展開を読まれてしまう状況は避けたい
登場人物のキャラを上手く演じ分けてやることで、よりリアルに状況を伝えることができます
中途半端ではなく、究極のマイナス暗示をしてやります。それは何かというと、「だれも僕の話には期待していない」と思うことです。ウケようがスベろうが、自分の話にはだれも期待していない──このように一番下からのスタートにして、これ以上恥をかくことはない
よく、「芸人さんの周りでは何であんなに面白いことばかりが起こるの?」と思っている人がいますが、それは大きな間違いです。芸人さんは、面白いことが起こりそうな環境や状況に、自分から飛び込んでいるんです
ネタを「5W1H1D(Do)」にまとめる
「お前をこらしめてやりたい」という表現を、「もし~ならば」を使うと「もし俺が神様だったら、お前には一番キツイ罰を与えるのに」と言い換えることで、こらしめるという直接的な表現が柔らかくなり、笑いに持っていけます
同意型つかみ:相手に共感を求める出だしで始める例)「旅先ってついハメはずしちゃうよね?」質問型つかみ:相手に質問する形で話し始める例)「本当に痛いときって、どうなるか分かります?」感情型つかみ:自分の気持ちから話し始める「めちゃめちゃ後悔した話なんですけど」
『会計探偵クラブ』
東洋経済新報社 山田真哉・著
2010/02/10
古今東西、「システム」というものは熟知した者だけが得をするものです。商売のシステムしかり、投資のシステムしかり、出世のシステムしかり。税金のシステムも同様です。税金のシステムは知っている者だけが得をして、知らない者は損をします
法人を選んだ場合、法人税がかかるが、税率は30%だ。一方、個人を選んだ場合は所得税がかかるんだが、税率は5~40%と変動する
所得税の他にも住民税が別にかかるので、所得税+住民税の最高税率は50%になる。法人税のほうは住民税や事業税を足しても、最高税率は40%強。そのため、高額所得者は所得税を払うよりも、会社を作って法人税を払ったほうが税金は安くすむ
所得税が増えると単純に税率が上がる「累進課税」ではない。低い税率の範囲から超えた部分にだけ高い税率がかかる「超過累進課税」である
譲渡所得とは、機械や船舶、貴金属などの資産を売ることで生じる所得
税金を払う能力──これを「担税力」というのですが、担税力がある人がその力に応じて税金を支払うのが、負担感が平等になり民主的だ、という立場を採っています
雑損控除……災害や盗難にあったり、横領された人
医療費控除は「所得控除」なので、一番税率の高い人が全員分の医療費を負担したことにすると、もっとも税金が安くなります
◆確定申告をすれば税金が還ってくる会社員 ※一部紹介
・雑損控除がある人
・医療費控除がある人
・住宅ローン控除がある人(最初の年のみ)
・中途退職したまま再就職しなかった人
・「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」などを提出後に家族が増えたりした人
税金を減らす方法は「収入を隠す」か「経費を増やす」のどっちかだ
他人にちゃんと仕事用だと説明できれば仕事、できなければプライベート
漁業や真珠貝の養殖、または、本や音楽の印税。これらは売れたときはとてつもなく儲かるが、売れないときはさっぱりな職種だから、納税者有利になっている
『33歳からのリーダーのルール』
明日香出版社 小倉広・著
2010/02/09
プレイヤーとは「自分の力でことを為す人」のことだ。そして、リーダーとは「他人を通じてことを為す人」を指す。この違いはあまりにも大きい
君はプレイヤーとしては優れている。しかし、リーダーとしてはまったくの新米である。勘違いしてはならない
リーダーはチームを優先して自分自身の大切なものをすべて投げ出す覚悟が必要だ
MUSTではなくWILLとCAN作りこそがリーダーの仕事
いかなる時も部下の相談を断るな
かさぶたを剥がすと必ず血が流れるだろう。同じように問題社員を無理やりなくそうとすると、健康な他の社員たちまでもが辞めていく
部下に100%を求めてはいけない。できていないところ、足りないところをすべてフィードバックしてはいけない。オーバーフローを起こしてしまうだけだからだ
優秀でない残りの8割には「叱る」や「放っておく」は通用しないのだ。基本的に彼らは誉めて伸ばすしかない
君は引退した身なのだ。野球の監督は決してマウンドに立ってはいけないのだ
今いるメンバーがベストメンバー。一生彼らとやっていく。そう覚悟した時に初めて組織がゴトリと音を立てて動き始めるのだ
部下を持ちチームを束ねるリーダーという存在になったのだ。君はもう会社批判をする立場にはない。批判される立場であることを身にしみるべきだ
上司に尋ねられてから報告をするな
上司を巻き込むことで日頃の仕事ぶりがばれてしまう。やるべきことに手を抜いたり、後回しにしてしまっている様々な悪事が見つかってしまう。自分1人でやっていれば隠し通せることが白日のもとにさらけ出されてしまうのだ。だから上司に協力を求めない。その方が圧倒的に楽だからだ。しかし、それは究極のエゴでありチームに対する裏切りである
スケジュールをびっしりと入れるな
これくらいなら大丈夫だろう、と思い任せた仕事で部下が潰れてしまうかもしれない。だからこそ重要になってくることがある。「出直し、あり」にしておくのだ
他のメンバー以上に厳しい環境で、他のメンバー以上にずば抜けた成績をあげさせなければならない。それこそがナンバー2のためなのだ。これを僕は「えこひいき」と呼んでいる
『20代に考えるべきこと、すべきこと』
日本能率協会マネジメントセンター 國貞克則・著
2010/02/08
この世で仕事ほど面白いものはない
「仕事が一番楽しい」と思えるのは、仕事には苦労があり、失敗があり、挫折があり、葛藤があり、そして同時に工夫があり、創造があり、達成感があるからです
現実の世の中は矛盾に満ちています。その矛盾を自分で噛み砕いて自分の中に入れることができるようになった時、人は「大人になった」と言われるのだと思います
「やりたいことが見つかるまで就職しない」などと考えず、まずご縁のあった仕事をやりはじめればいい
嫌いなことをやることによって自分の守備範囲が広くなり、器が大きくなっていく
夢がないことで肩身のせまい思いをすることもありますが、夢がないから自由でいられるような気もします。私にとって一番つまらないと思うのは将来が見えてしまうことです
社会に出たら、自分の好きなことに意識を向けるのではなく、自分の役割と責任に意識を向けることが大切
私が心底スゴイなと思うのは、希望もしていない部署で好きでもない仕事を頑張れる人
若いうちは自分の経験値の不足を補うためにも勉強することが大切
現実の世の中は競争だらけです。人間の社会だけではなく生き物の世界はどこも競争社会です
芸事の世界では「けいこを一日休めば自分にわかり、二日休めば師匠に知られ、三日休めば客にばれる」と言うようです
◆問題発見のためのステップ
1.本質を見極める
2.一般化と抽象化
3.じっと眺める
4.試行錯誤を繰り返す
5.効率的に解く
「自分なりに一生懸命やりました」と言う人はたいてい成果が出せない人
こだわるべきは「成果」です。人は成果に対してお金を出すのです
仕事を選ぶなら自分と同じタイプが集まりそうな業界ではなく、自分とは全く違うタイプの人たちが集まる世界へ飛び込むのもひとつの道
失敗をしても、自分の非を認め、相手への損害を最小限に食い止めるために誠心誠意対応してくれるような人とは、その後もお付き合いしたいと思うもの
『狼と香辛料』
メディアワークス 支倉凍砂・著
2010/02/07
貨幣は価値の変動が大きいので行商人は儲けを物に変えて持ち歩く。銀の短剣はそんなもののうちの一つで、銀はあらゆる化け物に打ち勝つ神の金属だ
作物はその土地にあるからこそよく実る、というものが多い
商人なら、自分の顔がどんな印象を相手にもたらすか絶対に把握しているはず
駆け出しの行商人は、自分が得るばかりで相手に渡すものが何もない
嘘をつく時、大事なのはその嘘の内容ではなく、なぜ嘘をつくかというその状況じゃ
真であればそのまま儲けに乗ればよく、嘘であれば誰かが何かを企んでいるということだから、そういう時は、注意深く裏を突けば大抵が儲け話になる
契約を交わした商人達で金を出し合って、船舶を借りるんだ。出した金額で積める荷物の量が決まるんだが、船は陸路と違って難破すれば荷物どころか命も危ない。ちょっと強く風が吹けばもうそれだけで危険だしな。しかし、儲かる
よいか、と聞かれる時、商人なら簡単に返事はしない。きちんと相手の言うこと、その裏、影響までをも把握してから返事をすることが常識だ。口約束も立派な契約だ。どんな目にあっても、契約は契約なのだ
貨幣相場の変動について最も鋭敏な耳を持っているのは、両替商と国境を越える商売を行う者達だからだ
見え透いたやり取りだが、そんな欺瞞の中にも真実があるから商談は面白い
だまされた時に怒っているようじゃ話になりんせん。そんな方法もあるのかと感心してこそ一人前じゃ
国と国の戦争は何も兵士同士の戦いに限らない。他国の貨幣に自国の市場を席巻された時、その国は戦争に負けたのと変わらない
貨幣というのがそんな信用の上に成り立っているものだから、ある貨幣に人気が集まれば額面以上の価値を持つことが多々ある
自分は絶対に損をしない構図を描き、相手にだけ損か得かの勝負をさせるのも立派な詐欺じゃろ
ある特定の銀貨を目立たぬように集めるためには複数の商人達の欲を突いて彼らに集めさせるのが一番よい。一儲けを企んで銀貨を買う商人達は、他の連中に儲けを渡すまいとして総じて慎重に、また無口になるからだ
『ユニクロ進化論』
ビジネス社 松下久美・著
2010/02/06
◆私見・ユニクロの成功習慣
1.変化することで生き延びる
2.一点突破、全面展開
3.スピードが命。拙速も許容する
4.リーダーが夢を語り、社員が明日を作る
5.リスクテイク
6.大いなるニッチ。潜在需要を考える
7.一流と組む
8.自ら情報発信メディアとなる
9.短所よりも長所に目を向ける
10.本質を見極める
「消費環境や人々の価値観は変わった。私は商業主義に陥り、大企業化してしまったラグジュアリーブランド業界に魅力を感じなくなっていた。全く新しいことに挑戦してみたいと思っていたころ、『ユニクロ』からオファーを受けた。一番魅力に感じたのは、『デモクラティック・ウエア』というコンセプトだった。ユニクロのシンプルで機能的でベーシックなウエアを世界中の人に着てもらえるようにする、というコンセプトに共感した」(ジル・サンダー)
「この商売で最も恐ろしいことは、マンネリ化することだ」(柳井正)
一番&圧倒的なことで驚きを与え続ける。ユニクロは常に話題を集めてきた
「混迷の時代にこそ、トップ自らが現場で陣頭指揮を執らなければならない」(柳井正)
かつて私は柳井社長に聞いたことがある。「毎日が決断の連続だと思うが、今までで一番大きな決断は何だったのか?」。その答えは「ユニクロの1号店を作った時」というものだった。「個人経営だった時代には、つぶれたらすべてを失ってしまうから本当に必死だった。開店当日は朝から行列ができて、地元のFM局で取り上げられた。やたらと人が来てくれた。危ないからもう来ないでくださいとお願いしたほど。あの時は嬉しかったなあ」
「意味があるのはブランドではなく、デザイナー本人である」(柳井正)
彫刻のような立体的で美しい服を作るために、想像もできないほどの時間と労力をフィッティングに費やす(ジル女史の仕事について周りの評価)
現在のユニクロの成長を陰で支えた人物の1人に、2007年から高級スーパーの成城石井の社長を務めている大久保恒夫氏がいる(中略)出版社の商業界が主催する毎年恒例の2月ゼミに2009年、大久保氏は講師として登場した。そこで「売り場でしか企業価値は測れない」「無理な在庫削減はしない、売れる商品が山のようにないと長期的な成長はできない」「固定客を増やすか定番商品を増やすしか、売り上げ成長はない」「期待値を超えることが信頼につながる」と、持論を展開した
最高の情報は最強のコンセプトを生む。すべては最強のコンセプトを生み出すためにある。なぜなら最強のコンセプトは、すべてを駆動させる
『働くことがイヤな人のための本』
日本経済新聞出版社 中島義道・著
2010/02/05
いかに真摯な呟きでも自分の中に閉じこもってしまうと、それはぐるぐる同じところを回るだけで、いっこうに進捗しない。病的な自己嫌悪、病的な他人嫌悪、病的な世間恐怖……という具合に進んでゆき、もともと清潔で美しくさえあった悩みはいつしかどす黒く醜い炎に変身してゆき、自分をも他人をも焦がしてゆくのだ
おびただしい人々が芸術家に憧れるのは、私の考えでは、好きなことができるということのほかに、まさに社会を軽蔑しながらその社会から尊敬されるという生き方を選べるからなんだ
たしかに風呂から出れば寒いのだけれど、いつまでも入っていると水風呂の中で死なねばならないことを、頭ではなくからだ全体で知ることが大切だ
近代社会においては、出自や身分によってではなく仕事によってその人の値打ちが測られる
仕事に成功しない膨大な数の人が、成功者よりその複雑な襞までとらえて人生をよく見ているわけではない
いかなる失敗も、その目標の火が消えないかぎり、きみは耐えられる。最終的には、その目標を実現しなくてもいいんだ。完全に失敗してもいいんだ。だが、そういう運動を通じて、きみはたぶん辛いけれど充実した人生を味わえると思うよ
カミュが愛用していたニーチェの言葉がある。それは「私を殺さないかぎり、私はますます強くなる」というものだ
天才たちの成功話や不遇話はもういいじゃないか。それらは、平凡なきみが、仕事を始めるうえでなんの役にもたたない
自分の仕事にプライドをもっているなら、けっして「二流でいい」と自分にささやいてはならないように思う
いかに自己実現したとしても、誰も二流、三流の自己表現の結果を賞味しようとはしない。二流のピアニストのCDを買おうとはしないし、三流のコックがいるレストランを訪れようとはしない
権力に対して猛烈に反抗する人は、その態度自体をもって彼(女)が権力的な人であることを示している。こうした人が権力を握ると、あっという間に権力的になることは人類が数千年間目撃してきたことだ
「大人はみんな汚い、ずるい!」と叫ぶような中学生レベルの単純思考からは一刻も早く目を覚ますべきである。これは純粋を振りかざす暴力なのであるから
仕事には他者による評価が必要なのだ。他者の視線を浴びることにより鍛えられることが必要なのだ。そのいちばんわかりやすい尺度が金である
『「読む・考える・書く」技術』
ダイヤモンド社 午堂登紀雄・著
2010/02/04
消費の中心が「モノ」から「コト」に移り、人が「役に立つ」「なるほど」「楽しい」「気分がいい」と感じるものに富が集中している
メール、ブログ、SNSなど、コミュニケーションにおいて、書くことのウエイトと重要性が増している
書く力というのは、経験や情報という目に見えない素材をベースに価値を生み出す、現代の錬金術
同じ情報を見聞きしても、ある人には見えるけれども、それが見えない人もいて、それが差を生む。ここに「情報を編集する力」が必要な理由がある
文章の上達とは、自分をよりよく理解し、人間をよりよく理解する行為
知的生産力=(情報A×情報B)/自分=情報C
◆ビジネス分野のコンテンツを作るうえで、抽象化能力を鍛える2つの質問
・構成要素に分解し、「それは何力か?」を考える
・「それはいったい人間の何に作用しているのか?」を考える
抽象と具体の行き来をする
自分の表現はつたないとか、自分にはそれほど成功体験がないという人は、魂をゆさぶるエピソードを集めてみてはどうでしょうか
大多数の読者は「簡単にできる答え」を求めている
問題提起と処方箋はセットであるべき
自分の体験を「一般原則化」「教訓化」する
「そもそも、なんでそうなってるんだっけ?」を考える習慣をつける
オリジナリティとは、誰も思いつかないことを発想することではなく、同じものを見ても違う発想ができるということだ
アウトプットが増えれば増えるほど、インプットも増える
筋肉質の文章を作るには、削ぎ落としていくこと
出版こそ、普通の人がワンランク上の世界を手に入れる、最強最速の手段
愛の反対は憎しみではなく無関心、と言われるように、どうでもいい人は無視されるだけ
ビジネス書の著者生命を長く維持するには、リタイアしてはいけない
『会社にお金を残さない!』
大和書房 平本清・著
2010/02/03
社員が納得して働けるのは、「儲かったときは配る」というフェアな関係がきちんと保証されているから
会社に内部留保しなければ、法人所得税の五五%がなくなり、個人が所得税を二〇%払っても、社員の収入はグッと増えます
儲かった分を社員で山分けして、それでも余ったら値引きという形でお客様に還元する
自分たちの志に共感し、真面目に努力するいい人材が集まり、自分の利益を優先し、相手を尊重できない人たちは自然と去っていく。そうやっていいグループができあがっていきます。大切なのは「いい分散・いい集合」なのです
「21」にはいろいろな働き方があって、自分に合うやり方を選択できます。ホームページの募集要項を見るだけでも「一般職コース」「独立支援コース」「跡継ぎコース」「チャレンジコース」などに種類分けされています
社員の収入のうち、三分の二を賞与が占めているので、業績が悪化した際はこれをカットすれば大幅な経費削減が可能
「21」の資金繰りは、すべて社員の出資によって成り立っています。銀行からの借り入れはゼロ。私が「究極の直接金融」と呼んでいるやり方です
これまでボーナスとして払っていた金額を「社員借り入れ」の利子として社員に支払うことに移行
いいときが続くと会社はダメになる
何か厳しい施策を行うとき、役員や経営陣など、会社のトップにいる人がもっとも損をする形をとることが肝心
評価の目的は働く人を元気にすること
どんな会社でも「実際の労働より低い給与で働く人」と「実際の労働より高い給与で働く人」が混在するのが当たり前です。だからこそ、互いを補完し合う優しさと感謝の気持ちが必要なのです
「仕事とプライベートは別」は抜群に仕事ができる人だけ
「自分のことを正しく評価してくれない」といつも周囲に文句を言う人は、たいてい自分を過大評価しています
「ミスを許さない」という姿勢が隠蔽体質をつくる
仕事とは、すべて他人のリクエストに応えること
『スーパーマーケットほど素敵な商売はない』
ダイヤモンド社 安土敏・著
2010/02/02
GMSの狙いは「50万人の街のいちばんはずれからも客を引くこと」だ。当然、その品揃えは、都市のいちばんはずれの消費者でも来店してくれるような「珍しい商品」も置かなければならない。「珍しい商品」以外で、都市のいちばんはずれから客を引こうと思ったら、「価格を破壊的にする」のが最も早道だ
“つまらない売場”が最良のスーパーマーケット
日常的に自分の金で消費するものには、かなり厳格な予算があると考えていい
牛脂がなければ、スキヤキはできない
高級な商品を扱ったり、特殊な商品を売ったりするのは、ちょっと自慢になることだ。まるで小学生の自慢話のような気持ちなのだろうが、それはよく分かる。しかし、スーパーマーケットの経営者が、本来の使命を忘れて、そういう子どもっぽい自己顕示に走ることは間違いである。同じ自慢するなら、スーパーマーケットの経営者は、わが店では「日常生活に必要な商品が、品切れなく常に完璧に品揃えされていること」や「日常生活のための商品が、非常に地味ではあるけれど、絶対に裏切られない品質・鮮度で売られていること」を自慢すべきである
あるJR(当時、国鉄)の駅前に、GMSのA社の繁盛店があった。イトーヨーカ堂は、その駅裏に、広い駐車場を備えた店を作った。その結果、A社の店は、決定的な打撃を受け、閉鎖に追い込まれた。イトーヨーカ堂には独占的立地が残った
ドミナント化しやすい地方都市に生まれたスーパーマーケットが、成長の過程では断然有利だったと言える。囲碁でもそうだが、天元(碁盤の中央の点)から打ち始めるのは愚策で、四隅を押さえてから天元を狙うのが定石である
私は、30数年間、東京圏で店舗用の物件を探してきたのだが、その過程で、つくづくイトーヨーカ堂に感心させられたことがある。それは、この会社が、一度掴んだ商圏を守り抜く執念である
PBを売るために、売場の隅に追いやられたナショナルブランド(本来消費者が求めたものだ)は、PBを売るために価格的にも他のスーパーマーケットとの競争に対抗できず、結局、ナショナルブランドを求める消費者はその店を離れていくことになる
他社の売場は、取引先の本当の姿を見るのに役立つ。「お宅にはどこよりも早く納品します」とか、「お宅にはいちばんいい条件を出しています」などというセールス・トークに単純に乗せられていないかをチェックできるのは、他社の売場である
自分も含めて、人間には、一般に「ヒトを見る目」はないと考えるべきである
『ザ・フォロワーシップ』
ダイヤモンド社 アイラ・チャレフ・著
2010/02/01
◆勇敢なフォロワーに求められる五つの勇気
・責任を担う勇気
・役割を果たす勇気
・異議を申し立てる勇気
・改革に関わる勇気
・良心に従って行動する勇気
自分以外の何ものにも忠誠心を持たないようになると、自分の利益だけを追い求め、人に迷惑をかけても平気な人間になってしまう
リーダーに力が集中しているように見える状況はとても危険である。フォロワーは、リーダーの気まぐれで身を滅ぼすかもしれないし、リーダーにとっては、フォロワーがゴマをするようになるおそれがある
未熟さを露呈したリーダーの扱いに苦労するのは、自分自身が成熟できていないせいでもある。私たちは無力感ゆえに、リーダーの言動に対してなんらかの手を打つかわりに、ほかの人に延々と愚痴をこぼしてしまう。しかし、本人に問題をぶつけて互いの成長を図ろうとせず、子どもじみた愚痴をこぼしているだけでは、リーダーや組織のためにはならない
優秀なリーダーかどうかは、フォロワーの成長ぶりを見ればわかる。そして優秀なフォロワーかどうかは、リーダーの成長ぶりによってわかる
フォロワーの動機となっているのが、リーダーや組織を支えたいと思う気持ちではなく個人的な目的であれば、フォロワーの能力の高さはリーダーにとってむしろ脅威になる
リーダーの情熱についていけないとしたら、ジュニア・パートナーよりも上の地位につくことはむずかしい
リーダーは普通、部下の自発的な行動を支えるものだが、フォロワーがリーダーを差しおいて注目を浴びようとしているように見える場合は話が違ってくる
権力の近くにいる人は、しばしば調子に乗って自尊心を膨らませがちだ。門番は、傲慢になったり、リーダーとの接触を求める人たちのニーズに無関心になったりしないように気をつけなければならない
リーダーの側近は意識していようといまいと、リーダーが相談相手を減らすのを後押ししがちだ。そうすれば自分の権限は強くなるが、そうやって個人の自尊心を優先させると、共通目的がなおざりにされてしまう。自分の権限を弱体化させるおそれがある人を内輪に迎え入れるのは勇気がいる
人は変われないというのは敗北主義者の見方
忘れてならないのは、リーダーは見えないところで変化している可能性があるということだ